BTOパソコンは電源(PSU)選びが肝心

ハイエンドPCで意外と重要な電源の選定

そのPCパーツ選定、GPUやCPUのスペック重視だけで大丈夫ですか

適正な電源容量を持った電源を選ぼう

ハイエンドPCを構築するにあたって皆さんがもっとも重視するところはどこでしょう。CPUやGPUのスペックでしょうか、RAMの容量、それともHDやSSDなどの記憶媒体の反応速度でしょうか。実はそれらの陰に隠れてあまり目立ちませんが、適切な電源を選ぶことも非常に重要な事なのです。
まず、高性能なパーツは概ね大食らい(電力をたくさん消費)します。特にゲーミングPCなど高性能なCPUやグラフィックボードを積んだPCはそうでないPCに比べて多くの電力を消費するため、電源の安定供給のためにも適正な電源容量の電源を選ぶことが非常に重要になります。これが不足していると負荷をかけるといきなりPCが落ちたり、PCが最高のパフォーマンスを発揮できなくなったりします。通常は大丈夫でも、3Dグラフィックなどで負荷がかかると落ちてしまう場合もあります。そのパーツがどれくらいの電力を消費するかを見る基準としてはパーツのTDP(Thermal Digit Power)があります。これは熱設計消費電力の意で、この数字をみれば、そのパーツがどれどれくらいの電力を消費するか予測することができます。特に大きな電力を消費するのはCPUとグラフィックボードなので、この2つのパーツのTDPはしっかりチェックしておきましょう。

容量が足りていれば良いというものではない

最近ではテクノロジーの発達により、より高性能なパーツでありながらTDPが下がっているというものも多々あります。例えば、新しいCPUであるCore i7 6700のTDPは65Wですが、数世代前のCore i7 5960XのTDPは140Wもあります。またグラフィックボードもGeForce GTX 1080のTDPは180Wですが、同じく少し前のGeForce 690は300WものTDPとなります。よって、ハイエンドPCを作るときに少しでも電源容量を抑えたい場合はなるべくTDPの少ない最新パーツを選べば良いということになります。
また、電源選択の際は、容量だけが重要なのではありません。電源には品質によりグレードの違いがあり、「80plus認証」とは、電子機器の省電力化プログラムが認定する「交流から直流に変換するときの効率が80%以上」という意味になります。通常の電源の変換効率は70%前後ぐらいが平均値だが、80plus認証が付いている電源の場合、その効率は80%以上が保証されているということになります。この効率が高いと何が得なのかというと、電源変換の際に発生する熱が少なくなるということです。効率が悪い電源になればなるほど生まれる熱も多くなり、排熱用のファンなどもより大規模なものが必要になり、電源も余分に使うことになってしまいます。

安定性のあるPCを構築するためには

しかし、正式に認証を受けた電源を使った場合、排熱も少なくすみ、パーツの熱による痛みや余分な排熱用パーツの消費電力を抑えることができます。また、前述のゲームなど負荷の変化による消費電力の変化にも「80plus認証」を受けた電源であればより安定した電力を供給できます。また、PCの立ち上がりのスピードにも電源は影響を与えており、より高品質な電源パーツを搭載したPCの方が立ち上がり完了のスピードも幾らか高速化するという結果も出ています。SSDなどのような天文学的な高速化ではないですが、起動時に安定して電源を確保できるPCの方が使っていて気持ちの良いものであることは間違いないでしょう。また不安定な電圧のために壊れてしまうパーツも多く、そのためにも安定した電圧を確保するのは重要です。今まで述べたことは通常のPCでもメリットはありますが、より高性能なパーツを使っているゲーミングPCではより効果が大きくなる施策です。高性能PCを作る場合にはぜひ電源を意識してみてください。

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